月別アーカイブ:2012年11月

子育てその2 失敗させてあげるということ

「お金をかけるのではなく、時間をかけてあげる。手をかけるのではなく、目をかけてあげる。」

長男が生まれた時、私の父からもらったとても好きな言葉です。

短いけれど、子育ての大事なものを教えてくれる言葉です。

私は、まだまだ子育て初心者ですが、子供にとって、小さいうちにどれだけたくさんの失敗をさせてもらえるかがきっと大切なことと思っています。

何でも自分でやりたがるようになった3歳前後からは、時間の許す限りつきあってあげて、と妻にもお願いしています。

子供のする失敗を予測するのが親の大事な役割ですが、ついつい失敗しないように先回りばかりしてしまいます。

「親」という字は木の上に立って見る、と書きます。

失敗しても大丈夫なように横で見守っているのが親のあるべき姿なのでしょうね。

「失敗しないように」ではなく、「失敗しても大丈夫なように」。

いらつかず、あせらず、失敗を一緒に笑ってあげられるようなゆったりした気持ちを持ちたいものです。

そんなことを考えながら寝そべっていたら、お腹に長男が飛び乗ってきて、反射的に蹴りを入れてしまった私はいつになったらそんな子育ての境地へたどりつけるのか・・・。

どうでもいいことその2 メガネ

私は強度の近視でして、メガネがないと日常生活もほぼ不可能。

目の悪い方なら分かってもらえると思うのですが、夜に酔っぱらったりしていて、いつもと違うところにメガネを置くと、朝見つけるのに大変苦労をします。

「メガネを探すのにメガネがいるぜ」状態なため、リアルに「メガネ、メガネ、あわわ」です。

「はっ!携帯から鳴らせるようにしたら!!このアイデア売れる…?」

 

しかし、その携帯が見つからんっちゅーねん。

好きなこと・好きな人その3 あも先生というお人

医者になってからたくさんの先生方に指導をいただきましたが、そんな中で私が最も敬愛するのが、「あも先生」という先生です。

あも先生は、ナイスマダムに差し掛かるお年で、すでに超えらい先生。

本当は天羽先生なのですが、私はいつも「あも先生」と呼ばせてもらっています(勝手に)。

あも先生が医者としての能力がいかに高いかについては、私が書くまでもないですのでここでは割愛して、あも先生の人となりについて書きたいと思います。

私が池田病院で研修をしていた時に、小児科の上級医として指導に当たっていただいたのが、あも先生でした。

世の中には大きく分けて、陽の人と陰の人がいると思います。

陽の人は、その場にいるだけで周りを明るく、楽しくします。

陽の人は、文字通り人をひきつけます。

あも先生は典型的な陽の人です。

廊下を歩いていると、上のドクターから研修医、さらに患者さんのお母さん達まで、わらわらとあも先生に寄って来て、声をかけてきます。

茶目っ気とユーモアがあり、言葉には優しさと何とも言えない温かさがあります。

その後、私は新生児の勉強のため淀川キリスト教病院へ移ったので、あも先生とは一旦離れてしまいましたが、その後の進路の時にはまた相談に乗っていただきました。

そして、あも先生の計らいで、再びまた一緒に働かせていただく幸運にも恵まれました。

お母さんへの姿勢や医者としての心構えなど、少しでもあも先生に近づきたいといつも目標にしています。

キッズコーナーにある本棚は、そんなあも先生に寄贈していただいたものです(残念ながらコロナ禍以降一旦キッズコーナーは撤収していますが)。

またお会いして、たっぷりお話をしたいものです。

子育てその1 滑舌

長男はもうすぐ4歳。

だいぶましになったとはいえまだまだ滑舌が悪く、上手に発音できないのに一生懸命しゃべっているのがかわいくて仕方ありません。

新幹線は「いんかんえん」、トウモロコシは「もうもろこひ」。

仮面ライダーのウィザードは「くいだーど」となぜか「く」の音が入ります。

一般的に、パ行やマ行など唇で起こす破裂音は発音が簡単で、小さいうちから上手に言えることが多いです(パパやママがこれらの字を使っているのはそのためですね。)。

一方、サ行やタ行は舌を上手に使わないと発音できないため、難しい音のグループです。

自分のことを「しょうちゃん」と上手に呼べるのはいつの日か。

よりによって自分の名前がかなり発音の難しい長男です。

 

追記:活舌は個人差がありますが、訓練によって改善する場合もあります。また口腔内の構造的な問題があることもあります。園の先生からの視点で他のお友達より大幅に差があるかは重要な視点ですので一度聞いてみてもよいでしょう。気になる場合は貝塚市にも相談の窓口がありますので、保険センターに問い合わせてみましょう。

小児科豆知識その1 鼻水との戦い

いくら咳・鼻水がひどくて受診しても、呼吸が安定していて胸の音がきれいで元気なら小児科医は「とりあえず心配ない」、とお母さん達に言い放ちがちです。

実際に子育てをしてみれば、いくら心配なくてもこんなに毎晩せき込んで吐いているのに、どーしたらいいっちゅーねん!と自分で自分につっこみを入れたくなります。

うちの長男もすごく鼻水が多いタイプのこどもなのですが、今年幼稚園に行きだしてからはひたすら風邪の猛ラッシュに合っています。

夏休みまではずっと風邪をひいている有様でした。

風邪をひいても元気だけども鼻水がとにかくひどいひどい。夜になると、鼻水が垂れこむせいで、咳込んで嘔吐することも少なくありません。

朝起きてからもしばらく激しくごほごほ咳をして、朝食も戻したりするのですが、幼稚園出発ぐらいになるといつも元気になるので、熱が出た時以外は幼稚園は休まず行けていますが。

かわいそうなのもあるし、深夜にシーツ交換や着替えをするこちらの体力もどんどん削られて。うーん、つらい。

防水シートやバケツの準備なども進めましたが、あまりにも頻度が多いので、結局家庭用の小さい鼻水吸引器を買い、以後快適に風邪を乗り切れるようになってきました。(1万円~2万円台くらいでネットなどで購入できます。電池で動くものよりはコンセントを使用するものの方がパワーがあり、お勧めです。)

それなりの値段なので悩みましたが、もっと早く買ってあげていればと今は思います。

乳児や小さい幼児の風邪は主に「鼻水との戦い」と私は考えています。

あとからあとから沸いてくるこの鼻水。

もちろん体の防御反応として必要だから出ているのですが、量が多いとそのせいでむしろ苦しむことになるのです。

最近小児科では、鼻水止めは敬遠される方向になっています。

鼻水止めは見た目の鼻水の量を減らして、奥へ押し込むようなイメージのお薬。

アレルギー性鼻炎や花粉症の水のような鼻水には大変に有効ですが、かぜの悪い鼻水は出さなきゃいけないという考えからです(そもそもかぜにはあんまり効きませんが)。

また、一部の抗アレルギー薬(特に古い世代の薬)は熱性けいれんの率を少し上げるというデータがあるのも要因と思います。

鼻水に対してのお薬は去痰薬がメインとなります。

むしろ痰や鼻水を外に出しやすくしましょう、というお薬です。

痰のからんだ咳も、かぜのウイルスを含んだ鼻水が胸に入らないように押し戻す大事な防御反応ですが、粘っこい痰はこどもの咳では出し切れないため咳がひどくなる、という寸法です。

元気だけれど鼻水だけ長く続くという場合には、新たな風邪をどんどんもらっているだけ、ということも少なくないのですが、濃~い黄色や緑色の鼻水が10日~2週間以上続く場合には細菌性の蓄膿を続発していることがあり、抗生剤が必要になる一つの目安になります。

私は鼻水を重要視しているので、耳鼻科の先生同様、鼻水の吸引を積極的に行っています。

おうちではなかなかたくさんの吸引は難しいですが、特にお風呂の後、寝る前の吸引は少し取れるだけでも夜間を楽にしてあげるのに一役買うことでしょう。

また、こよりで鼻を刺激して、くしゃみで鼻水を出させるように指導する小児科の先生もおられます。

咳と同じくくしゃみも風邪のウイルスを外に出す防御反応ですが、咳よりも体力を使わず、しかもたくさん鼻水が出てくるのはみなさん体験されていることと思います。

ところで、小児科と耳鼻科はとても密接な関係があり、お互い連携を取っていかなければいけない科です。

鼻水が多い子は、どうしても中耳炎や蓄膿を起こす可能性が高くなります。

耳の診察は、小児科医であれば一通りできてしかるべきですが、やはり正直耳鼻科の先生には遠く及ばないのです。

程度の強い中耳炎や繰り返す場合、ふつうの抗生剤治療で改善しない場合は鼓膜切開が必要なことや水が溜まって滲出性中耳炎になっていることもありますので私は積極的に耳鼻科の先生に紹介をさせていただいています。

好きなこと・好きな人その2 スポーツあれこれ

私は中・高時代は硬式テニスを、大学時代はバレーボールをやっていました。

テニスも楽しかったのですが、チーム競技がやってみたくなり、大学からバレーボールを始めました。

これが楽しくて楽しくて。

オリンピックの記憶もまだ新しい方も多いと思いますが、1ポイントごとに集まって声をかけあったり、誰かが失敗しても周りがフォローして3回以内に相手に返せばOKというコンセプトが好きです。

それと、練習でも立てないくらいクタクタになるあの感じ。

さすがにジャンプ力は激減しているのと人数が必要なので、最近はバレーはやっていませんが、1年ほど前からクタクタを味わいたくてキックボクシングを始めました。

なかなか継続して行けず、まだサンドバックをポスポスしている段階ですが、気持ちいいです。

この話をすると、「奥さんとうまくいってるの?」と心配されることがありますが、サンドバックに妻の写真を貼ったりはしていませんよ。大丈夫です、はい。

どうでもいいことその1 足の小指

今日ふとどうでもいいことを考えた。

なぜいつもタンスの角にぶつけてしまうのは足の小指だけなのか。

お隣にいる薬指だって、こんだけ近けりゃもうちょっと一緒に被害を受けてもよさそうなのに。

たまたま人間が5本指だったせいで一番損な役回りを逃れた薬指君。

 

はっ。自分は3人兄弟の末っ子だけど、もしもう一人下に兄弟がいれば、「末っ子」という役回りを逃れていたのか。

あ、でも下にもう一人いても、服でも何でもお下がりだらけだったあの少年時代にはあまり変わりはないか・・・。

ちなみに足の小指、歩いたり方向転換したり、そういう時にとても重要な役割をしているそうで、小指がないとたいそう歩きにくいそうな。

なかなかやるのう。

子育て最強の地域

私は小児科医として理想の地域を作ることを夢見て、開業しました。

その目指すところは、「かしこいお父さん、お母さん」を増やすということです。

①予防接種率の向上。目指せ100%。

病院に来るのが予防接種だけ、という時代が来たらいいのに。

小児科医の切なる願いです。予防接種で防げる病気で亡くなったり、後遺症を残したりする子どもたちを我々小児科医はあまりにもたくさん見てきました。

私はわが子だけでなく、他の子dもたちにもそんな経験は絶対にさせたくありません。

予防接種の種類も数年~10年遅れではありますが、徐々に欧米並みに近づいてきています。

予防接種は、盾や鎧などを一つずつ装着していくような作業。さらに、地域の子どもみんなで接種することで、深刻な感染症を寄せ付けない最強の地域を作り出せるのです。

現在生後3週間のうちの二男が、どのようなスケジュールで予防接種を進めていくかもまたお示ししますので、ぜひ参考にしてください。

②病気と薬を知ること

本人の診察で分かる情報よりも、お父さん・お母さんから聞く家での様子や症状の方が、はるかに情報が多いと言うと驚かれるでしょうか?

私の診察は時間がかかるので、いつも長い時間お待たせして申し訳ないのですが、それだけお話を聞く時間を取らないと(特に初診)、必要なお薬を選別できないのです。

例えば、「咳がひどい。前の受診時より悪化した。」と再診された時、「何か薬を足してもらえるに違いない」という思いは当然であろうし、いつもひしひしと感じております。

しかし、それでもやはり風邪薬のまま様子を見るしか仕方がない場合も多いですし、喘息の薬の追加がいる場合、抗生剤の追加がいる場合、はては、むしろお薬は何もいらない場合もあり様々です。

お父さん・お母さんからの情報がなければ、私は多種多様な薬を詰め合わせにしたセットをお渡しするマシーンと化すしかなくなります。

それで不都合がないのであれば、外来の薬はとっくに自動販売機で売られる時代になっているでしょう。

喘息の薬も抗生剤も、必要なこどもに必要な時に使えば素晴らしい効果を発揮します。

これらの薬のおかげでたくさんの命が毎日救われています。

私が必要だと思って処方した時には、しっかり服用していただきたいです。

では何が問題かと言えば、不要な薬の乱用が日本ではあまりにも多いということなのです。

またゆくゆく説明したいのですが、お父さん・お母さんも是非、「咳止めテープ」や「かぜと抗生剤」などで検索してみてください。

一般の方向けに分かりやすい説明が書いてあります。

 

究極的に私は病院に行く必要がない病気、または薬を飲んでもしかたのない段階についてもどんどん啓蒙を行っていきたいと思います。

HPにも書いてありますが、病院に行くデメリットというのもなかなか無視できないものがありますから。

(これは裏を返せば、どうなったら夜間でも緊急で受診する必要があるかを知ることにもなります。)

私の診療は、この子がわが子だったらどうするか、をひたすら実践していく作業の積み重ねである、といつも自分に言い聞かせています。

最強の地域を作るためにはお父さん・お母さんの力が必要です。

この貝塚を子育て最強地域にしようではありませんか!!