子育てその6 読書

父はそこそこの読書家だと思います。

小さい頃はよく父の横でコロンと寝転がって一緒に本を読んでいました。

私の場合は決して毎日多種多様な本を読んでいた訳ではありません。

「大どろぼう ホッツェンプロッツ」という本を来る日も来る日も、何度も読み続けていたのです。

何がそんなに気に入ったのか、それこそ数百回レベルで読んだような気がします。

今でも、全3巻の筋をほとんど覚えているほど。

分かり切った筋の話を読むことで、安心感があったのでしょうか。

さて、幼児を育てている親御さんは、寝る前に本を読むようにせがまれることも多いでしょう。

うちでも長男に毎晩2冊の絵本を読んでいます。

私が帰る頃には就寝しているので、平日はいつも妻の役目で、私の担当は休みの日くらいですが。

親としては色んな本を読んでほしいと用意しているのですが、持ってくる本は大概同じ。

よしよしいっそ完全に飽きるまで読んでやろう、と毎回読んでいるのですが、最近は長男の方が聞きながら新しいキャラクターなどを登場させたりして。

子供は同じことを何度も何度も繰り返します。

そうするうちにだんだんと工夫をしたり、自由に空想をはさむようになってきます。

どんどん新しい刺激を与えすぎると工夫や空想の余地がなくなってしまう、なんて意見もあるようです。

子供の頃、一体どんな想像を巡らせながらあんなに何度も同じ本を読んでいたのだろう。

「もっといろんな本を読みなさい」と言わなかった両親。

なんだかとても幸せな思い出の一つです。

どうでもいいことその3 自動販売機

散々言われていることかとも思いますが。

自販機のジュースの値段て、昔は100円でしたよね。

消費税が3%で始まった時になぜか110円となり、この時点でも十分に「ん??」なんですが、さらに5%に上がった時には120円に。

値段が上がった当初はずい分と違和感を感じたものですが、人間って慣れてしまうものですね。

今や逆に110円の自販機なんか見つけると、「ラッキー♪」と思ってしまう私。

消費税も5%にすっかり慣れたもんなぁ。

しかし、これから消費税がこれ以上上がっていったら、ちびっこの味方、「うまい棒」の命運やいかに!

心配です。

 

子育てその5 日常の落とし穴part2 トイレの渋滞

どこの家庭でも、おそらく朝は戦場と化しているでしょう。

限られた時間の中で、特にお母さん方は走り回っておられることと思います。

私も朝ごはんと着替えを終えて、さ~てゆっくりトイレへ行くか、なんてことができたのは1年前まで。

最近は、トイレのドアを開けると難しい顔でうんちをひねり出している長男(4歳)に遭遇します。

「早くしろ」と言う訳にもいかず、しぶしぶドアを閉めるものの、(いやいや、おれも結構キテるけど) と、シャレにならない日だってあります。

次男は今3か月。

幼稚園に行きだす頃には我が家のトイレは激しい取り合いですな、これは。

家族・実家のことその5 貝塚との出会い

私の妻の一族の地元である貝塚。

妻の父は水間の椿原歯科の院長であり、妻の祖母もまだ健在で馬場の方で親戚たちと一緒に元気に暮らしています。

妻の祖父も昔、貝塚の開業医でしたが若くして亡くなったため、孫娘の旦那である私が貝塚で開業する際、妻の祖母は大喜びしてくれました。

私の実家は神戸ですから、貝塚という街との付き合いは結婚してからのまだ6年目ですが、こののんびりとした雰囲気が好きです。

くぼこどもクリニックは土地も建物も賃貸ではありませんので、移転することはありませんが、願わくばこの場所で10年後も20年後も子供たちの成長を見守ることができるようにがんばっていきます。

妻の祖母からは私自身がとにかく健康でいることがまず開業医として一番最初の大事な仕事であると言われます。

ところで、私の実家はお正月のお雑煮はお澄ましですが、妻の方は祖母直伝の手作りの白みそ(今はおばさんが作ってくれているのを毎年いただいています)なので、結婚してから私は毎年お正月には両方の味を楽しめるようになりました。

両方とも甲乙つけがたいおいしさナリ。

溶連菌

抗生剤をしっかり飲む必要がある感染症の代表格に溶連菌があります。

喉にくっつくありふれた細菌で、咳・鼻水はないのにその割に喉の強い痛みが目立つのが特徴です。

典型的な場合は喉を診ると炎が立ち上っているような強烈な赤さがあり、火焔様などと言われ、典型例では小児科専門医が見ただけで診断できることもあります。

ありがたいことにインフルエンザと同じく外来ですぐにチェックできる検査がありますので、分かりにくい例も確定診断に役に立ちます。

溶連菌はとても抗生剤がよく効くので、飲み始めたら24時間のうちにはすっかり熱も下がり、喉の痛みも楽になります。

一つ目の注意点として、溶連菌は実は健康な人の十数%は常在菌として保菌しているため、検査が陽性であっても今回の熱の原因ではないことがあります。抗生剤を3回飲んでもまだ明らかに熱が続く場合は、違う病気の可能性が高いですので必ず再診しましょう。

二つ目の注意点として、中途半端にしか薬を飲まないと、まれにもう一度騒ぎ出してリウマチ熱や溶連菌後糸球体腎炎と言って心臓や腎臓に悪さをしたり後遺症を残すことがあります。(とても専門的な話としては、抗生剤は腎炎の発症を減らすという厳密なデータはないのですが、一般的には上記のように説明されることが多いです。)。当院のように発症から2週間後に尿検査をして比較的頻度の高い腎炎のチェックをする病院が一般的ですが、自覚症状のない腎炎は自然治癒することから検査が不要とする病院もあります。

治療としては、ペニシリン系の抗生剤をしっかり10日分飲み切ることが必要ということ分かっています(発熱などの症状はすぐ良くなりますが、必ず最後まで飲みきって下さい!!)。しっかり飲み切ってもそれでもまた熱や咽頭痛として再発することすらしばしばありますので、1か月くらいは気をつけましょう。

また、喉にくっつく細菌の中で抗生剤が必要なものは原則溶連菌に限られているため、「喉が赤いから抗生剤を出しときますね」と言って検査をさぼって安易に3日分や4日分の抗生剤を出すということを我々医者はしてはいけません(補足:抗生剤の種類によっては5日分でよいとされているものもあります)。

なぜなら、もし溶連菌なら、先ほどの理由から10日分でなければ危険ですし、溶連菌でないなら逆に抗生剤は不要の可能性が高いからです(もちろん気管支炎や中耳炎の合併など他の理由で抗生剤を使う場合はまた話は別ですが)。

中途半場な日数でも、一旦は元気になってしまうのが、逆に非常にやっかいなところなのです。熱が出た時に自己判断で家にある抗生剤を飲むと危険であると言われる理由の一つです。

さて、溶連菌に限らず色々な検査は病気が始まってからある程度時間がたたなくては無意味な検査となります(例えばインフルエンザ検査は発熱から最低でも6~12時間以上たたないとできない、というのは有名ですね)。

我々小児科医は、「発熱したらすぐに抗生剤」や「喉が少し赤ければすぐに検査」などという勇み足はせず、じっと経過を見ながら必要になった時点で必要な検査、必要な抗生剤を心がけています(検査をすればするほど、薬を出せば出すほど医者が儲かる日本のシステムも問題点のひとつ??)。

「まだ検査してくれないの??抗生剤もくれないの??」という親御さんの視線をじっとり感じながらも、「この子のため」と思いじっと検査ができるタイミングを待つ。

自分が医者でなく、医学的知識もなかったら、早く検査してくれよケチ!ときっと感じるだろうな、といつも思いつつ。

そう思われても、それでもなお、我々小児科医は子供たちのためにじっと腰を落として時を待つのであります。

子育てその4 日常の落とし穴

新年早々、我が家で事件が起こってしまいました。

洗濯終了のピーピー音が鳴って、洗濯機のふたを開けた妻が絶叫!!

多数の紙くずまみれになった洗濯物たち。

そう、世の中のお母さんたちが一度は経験する紙おむつごと洗濯機に放り込んでしまう事件。

細か~い紙くずが激しくまとわりついています。

そういえば長男の時にも一度やってしまったことがありました。

お風呂場に運んで糸くずを流して、洗濯機をきれいにして、また洗濯機に放り込んで・・・。

これをやると妻は情けなーい気持ちになるようで、すっかり意気消沈。

子育て中はこんな日常の落とし穴が各所にちりばめられています。

みなさん、ご用心を。

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

開業してから、あっっ という間に3か月がたちました。

よりよいクリニックを目指して今年もがんばっていきます!

小児科豆知識その7 予防接種② 

予防接種は日進月歩で更新されており、ワクチン自体の安全性や効果が上昇し続けています。そのためこのブログも定期的に更新を加えています(2024年11月12日ver 現在、1歳までの全ての予防接種は公費負担で無料で接種できるようになっています)。

乳児期(0歳児)のスケジュールを示しておきます。

まず、生後2か月を超えたら

(1)「5種混合①、肺炎球菌①、B型肝炎①、ロタテック①」。

ここから4週間以上あけて、かつ生後3か月を超えたら

(2)「5種混合②、肺炎球菌②、B型肝炎②、ロタテック②」。

さらに4週間以上あけて

(3)「5種混合③、肺炎球菌③、ロタテック③」。

その後、病院の指示通りの期間(2~3か月)をあけて

(4)BCG、B型肝炎③

 

注意点をいくつか

①ロタテック3回接種とロタリックス2回接種は同等の効果であり、医療機関ごとに採用が異なります。ただし、2種類を混ぜてスケジュールを組むことはできません。

②ロタワクチンは1回目を生後15週までに開始することが推奨されており、当クリニックでもこの推奨に従っています。生後4か月以降からロタを希望されても接種できません。出産後、できるだけ早く予約を取りましょう。

小児科豆知識その6 予防接種①

「予防接種の副作用が恐いので受けません」

「その予防接種は安全ですか?」

など、お母さんとしては当然とも言える不安や疑問、持たれたことはないですか?

「予防接種を受ける」、というのは「飛行機に乗る」というのに近いイメージ。

どんな飛行機かというと、戦争で弾が飛び交っている国(例えばシリア)から、争いの少ない国(例えば日本)に逃げ出す飛行機。

飛行機に乗ると、時には疲れて熱を出したりなんてことはありますが、「乗らなきゃよかった」なんて一生後悔するようなことはゼロではないにしても極めてまれ。

予防接種を受けないという選択は、「飛行機に乗るのが恐いから、がんばってシリアに残ります」、というのに近いのかもしれません。

(もちろん様々な考え方があっていいし、お近くに非常にまれな飛行機事故に遭遇した人がいて、どうしても乗りたくないという人を無理やり飛行機に押し込むことはしてはいけないことでしょうから、十分に吟味した上での「受けない」には私は真摯に向き合います。もちろんみすみす接種しないという損な選択肢を選んで欲しくはないですから、全力で説得に当たりますが。)

予防接種は地域で接種率を上げていくことがとても重要です。

もう一方で、より安全な飛行機へと改良を同時並行で進めていくこともとても大事なことと思います。

どうかいつの日か、病院に来るのが予防接種を受けるためだけ、という時代が来ますように。

医者という仕事その1 先輩からの言葉

研修医の時に先輩医師から言われた言葉があります。

「お金をもらって、ありがとうと言ってもらえる職業はそれほど多くない。」

とても考えさせられる言葉でした。

医者はとにかく体力勝負。

夜診、当直、休日出勤。

特に勤務医はほとんど座れないまま30時間以上連続勤務なんてこともざらにあります。

そんな時、患者さんからもらう「ありがとう」の言葉は、正直沁みます。

状態の悪かった子が、がんばって持ち直した時なんかだと、医者になって良かったなぁ、などとベタにじーんときてしまったりします。

もう一つ、同じ先輩からもらった言葉。

「医者が勉強しないのは犯罪と同じ。」

犯罪、という言葉がなんだかとてもショッキングで、研修医の時にこの言葉を聞いた時、全身がぞわっとしたのを覚えています。

開業してからもこの言葉は私の座右の銘として心に持ち続けたいと思っています。