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解熱剤の上手な使い方その2

一方で、解熱剤のマイナス面として、出るべき熱を下げるので、病気が長引くのでは?との疑問が沸いてきます。

色々な病気で、解熱剤を積極的に使ったグループは、解熱剤を使わなかったグループより少しだけ熱の期間が長引く、との研究結果があります。

しかし、その差はどれもわずかであり、しんどいのをひたすら我慢する割にその恩恵は少ないようです。

また、実際には解熱剤はこれらの研究のように積極的に使うというよりは、必要な時だけ使いますので、差はさらになくなることでしょう。

もう一つよく言われるのが、解熱剤を使うと熱性痙攣が増えるという意見です。

これに関してもたくさんの大規模な研究がありますが、「解熱剤では熱性痙攣は予防できない。逆に、解熱剤で熱性痙攣の率が上がることもない。」というのがおおよその結果ではあります。

つまり、解熱剤を使った後に万が一痙攣が起こったとしても、それは解熱剤のせいではありませんよ、ということです。

しかし、解熱剤を使用後に痙攣が起こると、あたかも使ったせいで痙攣が起こったという印象が強くなるので、熱性痙攣をしたことがある子は解熱剤を使わないように指導される先生も以前はたくさんいらっしゃいました。

現在は解熱剤は熱性痙攣とは切り離して、必要な時には使用し、不要な時には使用しないというシンプルな考え方となっています。

解熱剤は病気を治す力はありませんが、理解して上手に使えば、少し快適に時間が過ごせるようになります。

「できるだけ使わないように」というのも「どんどん使って下げるべき」というのも両方極端な考え方です。

安心なお薬ですが、あくまで必要な時だけ使うのが、一番上手な使い方ですね。

解熱剤の上手な使い方その1

子どもは休みの日や夜に限ってよく熱を出すものです。

「解熱剤はできるだけ使ってはいけない!」という噂も聞いたことがあるし、何だか怖いもののように思っている親御さんもいるのではないかと思います。

このような誤解の一因として、おそらく一時期問題になった解熱剤とインフルエンザ脳症の話題があるようです。

実際、インフルエンザの時に、ロキソニンやアスピリンなど、現在大人でしか使わない解熱剤を使用した子どもで、インフルエンザ脳症の率が高いことが以前に判明したのです。

このことから解熱剤全般が悪いものとの誤解が生まれたのかもしれませんが、小児科で使うカロナールやアルピニー座薬、アンヒバ座薬などは、すべてアセトアミノフェンという同一の成分であり、安全に使えることが分かっています。

日本の小児科でアセトアミノフェン以外が解熱剤として出されることはまずありません。

病気の熱は、免疫の力を高めたり、風邪のウイルスを増殖しにくくしたりするプラスの効果もたくさんありますので、一律に下げる必要はありません。

発熱は敵と戦っているという、いいサインでもあるので、そのまま元気に戦いが続けられるのであれば、解熱剤を使う場面はないでしょう。

しかし、高い熱や、長引く熱の時には、戦いの途中に疲れてきて、ぐったりしたり、水分や睡眠が取りにくくなることもあります。

水分や睡眠が取れないと、治るものも治りませんし、不要であったかもしれない点滴をする羽目にもなってしまいます。

そんな時こそ解熱剤の出番。

簡単に言えば、戦いを2,3時間だけ一休みさせてくれるようなイメージのお薬です。

2,3時間後には必ず効果が切れますが、その隙に水分を取ったり、睡眠を取ったりできれば、上手な使い方ができた、と言えます。

例えば、お母さん方も足をけがして、痛くて家事ができない、なんて時に痛み止めを使って、その隙に洗い物や洗濯をしたり、ということがあると思いますが、解熱剤もこれと同様に考えると分かりやすいでしょう。

けがをしても、それほど痛くなければ痛み止めはいらないし、痛くて困るなら使えばいい。痛み止めを使ったからといって、けがの治りが早くなることはありません。

発熱があっても、本人がそれほど困っていなければ解熱剤はいらないし、しんどいなら使えばいい。解熱剤を使ったからといって、病気の治りが早くなることはありません。

ただし、こどもに家にある大人の解熱鎮痛剤は使わないように。

上記のアセトアミノフェンが安全に使える解熱剤です。

最後に、「何度になったら使ってもいいですか?」というご質問もよく受けます。

熱のない時に痛み止めとしても使うお薬ですので、低い熱の時に使っても問題はありません。

病院によっては38度以上とか、38.5度以上でなどと言われることが多いですが、あくまで一つの目安と考えてください。

お母さんが「触って熱がある」、というのと「しんどそう」という二つが揃っていれば使用して大丈夫です。

ただし、あまり熱がないのにしんどそう、という場合は病気自体が深刻な可能性がありますので、むしろ受診が必要です。

★量としては体重✕10~15㎎を目安にしましょう。極めて安全性が高いためまあまあアバウトな量で大丈夫です。座薬を切って使ってね、などとえらい適当な指示が出るのはこのためです。

大学時代のことその2 血液型

私の血液型は、大学6回生の春(23歳)を境に、O型からA型へと変貌を遂げました。

父はO型、二人の兄もO型で、「あんたもO型やで」と母に言われ、毎朝のテレビの血液型占いでもO型の順位を一喜一憂しながら見ていたそれまでの人生。

阪大病院での実習で、輸血部を回って自分の血液型判定をするあの日まで、自分の血液型を疑ったことなどありませんでした。

試験管を振って、ありえないはずのA型での凝集反応を目の当りにした後、天地がぐわんとひっくりかえるような衝撃。

母がA型であることを思い出して、少し安堵しつつ、さらに長兄と私は間違いなく兄弟というほど顔が似ているので、さらにもう少し安堵しつつ。

どうも母の思い込みで私はO型にされていたようで、その後、赤十字で献血した際もしっかりA型という結果が返ってきました。

当時の恋人から、「この前ゲームセンターでやった相性占い、結構よかったけどO型で入力してたよなー。」と言われ、なんだがうすら寒い空気が流れつつも、結局A型でもう一度占いをすることはありませんでした。

そんな彼女は、今や私の二人の息子の母となり、共に楽しくにぎやかに毎日を暮らしています。

子育てその6 読書

父はそこそこの読書家だと思います。

小さい頃はよく父の横でコロンと寝転がって一緒に本を読んでいました。

私の場合は決して毎日多種多様な本を読んでいた訳ではありません。

「大どろぼう ホッツェンプロッツ」という本を来る日も来る日も、何度も読み続けていたのです。

何がそんなに気に入ったのか、それこそ数百回レベルで読んだような気がします。

今でも、全3巻の筋をほとんど覚えているほど。

分かり切った筋の話を読むことで、安心感があったのでしょうか。

さて、幼児を育てている親御さんは、寝る前に本を読むようにせがまれることも多いでしょう。

うちでも長男に毎晩2冊の絵本を読んでいます。

私が帰る頃には就寝しているので、平日はいつも妻の役目で、私の担当は休みの日くらいですが。

親としては色んな本を読んでほしいと用意しているのですが、持ってくる本は大概同じ。

よしよしいっそ完全に飽きるまで読んでやろう、と毎回読んでいるのですが、最近は長男の方が聞きながら新しいキャラクターなどを登場させたりして。

子供は同じことを何度も何度も繰り返します。

そうするうちにだんだんと工夫をしたり、自由に空想をはさむようになってきます。

どんどん新しい刺激を与えすぎると工夫や空想の余地がなくなってしまう、なんて意見もあるようです。

子供の頃、一体どんな想像を巡らせながらあんなに何度も同じ本を読んでいたのだろう。

「もっといろんな本を読みなさい」と言わなかった両親。

なんだかとても幸せな思い出の一つです。

どうでもいいことその3 自動販売機

散々言われていることかとも思いますが。

自販機のジュースの値段て、昔は100円でしたよね。

消費税が3%で始まった時になぜか110円となり、この時点でも十分に「ん??」なんですが、さらに5%に上がった時には120円に。

値段が上がった当初はずい分と違和感を感じたものですが、人間って慣れてしまうものですね。

今や逆に110円の自販機なんか見つけると、「ラッキー♪」と思ってしまう私。

消費税も5%にすっかり慣れたもんなぁ。

しかし、これから消費税がこれ以上上がっていったら、ちびっこの味方、「うまい棒」の命運やいかに!

心配です。

 

子育てその5 日常の落とし穴part2 トイレの渋滞

どこの家庭でも、おそらく朝は戦場と化しているでしょう。

限られた時間の中で、特にお母さん方は走り回っておられることと思います。

私も朝ごはんと着替えを終えて、さ~てゆっくりトイレへ行くか、なんてことができたのは1年前まで。

最近は、トイレのドアを開けると難しい顔でうんちをひねり出している長男(4歳)に遭遇します。

「早くしろ」と言う訳にもいかず、しぶしぶドアを閉めるものの、(いやいや、おれも結構キテるけど) と、シャレにならない日だってあります。

次男は今3か月。

幼稚園に行きだす頃には我が家のトイレは激しい取り合いですな、これは。

家族・実家のことその5 貝塚との出会い

私の妻の一族の地元である貝塚。

妻の父は水間の椿原歯科の院長であり、妻の祖母もまだ健在で馬場の方で親戚たちと一緒に元気に暮らしています。

妻の祖父も昔、貝塚の開業医でしたが若くして亡くなったため、孫娘の旦那である私が貝塚で開業する際、妻の祖母は大喜びしてくれました。

私の実家は神戸ですから、貝塚という街との付き合いは結婚してからのまだ6年目ですが、こののんびりとした雰囲気が好きです。

くぼこどもクリニックは土地も建物も賃貸ではありませんので、移転することはありませんが、願わくばこの場所で10年後も20年後も子供たちの成長を見守ることができるようにがんばっていきます。

妻の祖母からは私自身がとにかく健康でいることがまず開業医として一番最初の大事な仕事であると言われます。

ところで、私の実家はお正月のお雑煮はお澄ましですが、妻の方は祖母直伝の手作りの白みそ(今はおばさんが作ってくれているのを毎年いただいています)なので、結婚してから私は毎年お正月には両方の味を楽しめるようになりました。

両方とも甲乙つけがたいおいしさナリ。

溶連菌

抗生剤をしっかり飲む必要がある感染症の代表格に溶連菌があります。

喉にくっつくありふれた細菌で、咳・鼻水はないのにその割に喉の強い痛みが目立つのが特徴です。

典型的な場合は喉を診ると炎が立ち上っているような強烈な赤さがあり、火焔様などと言われ、典型例では小児科専門医が見ただけで診断できることもあります。

ありがたいことにインフルエンザと同じく外来ですぐにチェックできる検査がありますので、分かりにくい例も確定診断に役に立ちます。

溶連菌はとても抗生剤がよく効くので、飲み始めたら24時間のうちにはすっかり熱も下がり、喉の痛みも楽になります。

一つ目の注意点として、溶連菌は実は健康な人の十数%は常在菌として保菌しているため、検査が陽性であっても今回の熱の原因ではないことがあります。抗生剤を3回飲んでもまだ明らかに熱が続く場合は、違う病気の可能性が高いですので必ず再診しましょう。

二つ目の注意点として、中途半端にしか薬を飲まないと、まれにもう一度騒ぎ出してリウマチ熱や溶連菌後糸球体腎炎と言って心臓や腎臓に悪さをしたり後遺症を残すことがあります。(とても専門的な話としては、抗生剤は腎炎の発症を減らすという厳密なデータはないのですが、一般的には上記のように説明されることが多いです。)。当院のように発症から2週間後に尿検査をして比較的頻度の高い腎炎のチェックをする病院が一般的ですが、自覚症状のない腎炎は自然治癒することから検査が不要とする病院もあります。

治療としては、ペニシリン系の抗生剤をしっかり10日分飲み切ることが必要ということ分かっています(発熱などの症状はすぐ良くなりますが、必ず最後まで飲みきって下さい!!)。しっかり飲み切ってもそれでもまた熱や咽頭痛として再発することすらしばしばありますので、1か月くらいは気をつけましょう。

また、喉にくっつく細菌の中で抗生剤が必要なものは原則溶連菌に限られているため、「喉が赤いから抗生剤を出しときますね」と言って検査をさぼって安易に3日分や4日分の抗生剤を出すということを我々医者はしてはいけません(補足:抗生剤の種類によっては5日分でよいとされているものもあります)。

なぜなら、もし溶連菌なら、先ほどの理由から10日分でなければ危険ですし、溶連菌でないなら逆に抗生剤は不要の可能性が高いからです(もちろん気管支炎や中耳炎の合併など他の理由で抗生剤を使う場合はまた話は別ですが)。

中途半場な日数でも、一旦は元気になってしまうのが、逆に非常にやっかいなところなのです。熱が出た時に自己判断で家にある抗生剤を飲むと危険であると言われる理由の一つです。

さて、溶連菌に限らず色々な検査は病気が始まってからある程度時間がたたなくては無意味な検査となります(例えばインフルエンザ検査は発熱から最低でも6~12時間以上たたないとできない、というのは有名ですね)。

我々小児科医は、「発熱したらすぐに抗生剤」や「喉が少し赤ければすぐに検査」などという勇み足はせず、じっと経過を見ながら必要になった時点で必要な検査、必要な抗生剤を心がけています(検査をすればするほど、薬を出せば出すほど医者が儲かる日本のシステムも問題点のひとつ??)。

「まだ検査してくれないの??抗生剤もくれないの??」という親御さんの視線をじっとり感じながらも、「この子のため」と思いじっと検査ができるタイミングを待つ。

自分が医者でなく、医学的知識もなかったら、早く検査してくれよケチ!ときっと感じるだろうな、といつも思いつつ。

そう思われても、それでもなお、我々小児科医は子供たちのためにじっと腰を落として時を待つのであります。

子育てその4 日常の落とし穴

新年早々、我が家で事件が起こってしまいました。

洗濯終了のピーピー音が鳴って、洗濯機のふたを開けた妻が絶叫!!

多数の紙くずまみれになった洗濯物たち。

そう、世の中のお母さんたちが一度は経験する紙おむつごと洗濯機に放り込んでしまう事件。

細か~い紙くずが激しくまとわりついています。

そういえば長男の時にも一度やってしまったことがありました。

お風呂場に運んで糸くずを流して、洗濯機をきれいにして、また洗濯機に放り込んで・・・。

これをやると妻は情けなーい気持ちになるようで、すっかり意気消沈。

子育て中はこんな日常の落とし穴が各所にちりばめられています。

みなさん、ご用心を。

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

開業してから、あっっ という間に3か月がたちました。

よりよいクリニックを目指して今年もがんばっていきます!