日別アーカイブ:2026年7月6日

睡眠障害にはどんな種類があるの?対策は?【Dr.鳥越のすこやかコラムvol.5】

みなさんこんにちは。院長の鳥越陸矢です。

今回は、現代病のひとつである睡眠障害について取り上げます。

現代社会を生きる私たちにとって、「ぐっすり眠る」というのはシンプルに見えて実はとても難しい課題ですよね。

「布団に入っても目が冴えてしまう」「夜中に何度も目が覚める」「ちゃんと寝たはずなのに疲れが取れない」……そんな悩みを抱えていませんか?

今回は、現代人の多くが直面している「睡眠障害」をテーマに、その種類や原因、そして今日からできる具体的な対策を分かりやすく解説します!

睡眠障害って、実は「眠れない」だけじゃない?

多くの人は「睡眠障害=不眠症(眠れないこと)」と思いがちですが、実はそれだけではありません。

睡眠障害は大きく分けると以下のようなタイプがあります。

  • 入眠障害(なかなか寝付けない):布団に入ってから30分〜1時間以上眠れない。
  • 中途覚醒(途中で目が覚める):夜中に何度も目が覚めてしまい、その後なかなか眠れない。
  • 熟眠障害(ぐっすり眠った感がない):睡眠時間は足りているはずなのに、朝起きた時にスッキリしない。
  • 過眠症(日中猛烈に眠い):夜はしっかり寝ているのに、日中に耐えがたい眠気が襲ってくる。

ポイント: 「寝ている時間の長さ」だけでなく、「睡眠の質」や「日中のパフォーマンス」に悪影響が出ているかどうかが、睡眠障害を考える上での重要なサインになります。

なぜ眠れなくなる? 3つの主な原因

睡眠のバランスが崩れる背景には、日常生活のさまざまな要素が絡み合っています。

1. 自律神経の乱れ(ストレス・スマホ)

本来、夜になるとリラックスモードの「副交感神経」が優位になります。

しかし、ストレスを感じていたり、寝る直前までスマホのブルーライトを浴びていたりすると、戦いモードの「交感神経」が働いたままになり、脳が覚醒してしまいます。

2. 生活リズムの崩れ

シフトワークや、休日の「昼過ぎまで寝だめ」などは、体内時計(概日リズム)を狂わせる原因に。

人間の体は、朝日を浴びてから約15〜16時間後に眠気が出る仕組みになっているため、朝のスタートが遅れると夜も眠れなくなります。

3. カフェインやアルコールの摂取タイミング

「お酒を飲むとよく眠れる」というのは大きな誤解です。

アルコールは寝付きを良くしますが、睡眠の質を著しく低下させ、夜中に目が覚める原因になります。

また、カフェインの効果は4〜6時間ほど持続するため、夕方以降のコーヒーや緑茶も要注意です。

私は大丈夫?睡眠障害チェックリスト!

自分で睡眠障害のセルフチェックを行うのに有益なサイトがございます。

厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』より睡眠チェックシートをご紹介します。

上記の資料には、それぞれこども編、成人編、高齢者編が掲載されており、ご自身の世代に合わせてご覧いただけます。

ライフステージごとに必要な睡眠時間や注意点が示されています。

  • 成人版:
    • 6時間以上を目安に、必要な睡眠時間を確保する。
    • 日中のストレス解消や、就寝前のリラックス、寝室環境の見直しにより、睡眠休養感を高める。
  • こども版:
    • 小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠を確保する。
    • 朝の太陽光、朝食、日中の運動を習慣化し、夜更かしを避ける。
  • 高齢者版:
    • 寝床で過ごす時間(床上時間)が長すぎると健康リスクとなるため、8時間以上にならないことを目安にする。
    • 日中は活動的に過ごし、長時間の昼寝は避ける

今夜から試せる! 快眠のための3ステップ

薬に頼る前に、まずは生活習慣を少しだけアップデートしてみましょう。

タイミングおすすめのアクション期待できる効果
朝(起きてすぐ)カーテンを開けて太陽の光を浴びる体内時計がリセットされ、夜に眠気が出やすくなる。
夜(入浴)就寝の90分前にお風呂に浸かる深部体温が下がるタイミングで、自然な眠気が引き出される。
寝る前(30分前)スマホを置き、ストレッチや読書をする脳のリラックスモード(副交感神経)への切り替えを促す。

どうしても改善しない時は医療機関へ

「たかが睡眠」と放置してしまうと、日中の集中力低下だけでなく、メンタルの不調や生活習慣病のリスクを高めることにもつながります。

特に、睡眠時無呼吸症候群やCOPD、高血圧、糖尿病、がんなどの全身疾患、うつ病や不安障害、アルコール依存症などの精神疾患、パーキンソン病や認知症などの神経疾患、薬剤性、むずむず脚症候群など、様々な疾患による睡眠障害もございますので、睡眠障害に悩まされている方は、ぜひ一度当院までお気軽にご相談ください。

まずは今夜、寝る前のスマホを10分早く置いてみることから始めてみませんか? あなたの心と体が、心地よい眠りで癒されますように。

おわりに

今回もご覧いただき誠にありがとうございました。

今後も、有益な情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

院長

鳥越陸矢