手足口病とはどんな病気?症状やうつる確率、対策についてくわしく解説
2024年は手足口病が大流行し、話題となっています。手足口病は子どもだけでなく大人もうつる病気です。この記事では、手足口病についてくわしく解説します。 手足口病とは 手足口病は、コクサッキーA16・CA6、エンテロウイルス71などのウイルス感染が原因で起こる感染症です。ウイルスにまだ免疫のない4歳までの幼児に多く見られ
2024年は手足口病が大流行し、話題となっています。手足口病は子どもだけでなく大人もうつる病気です。この記事では、手足口病についてくわしく解説します。
手足口病とは
手足口病は、コクサッキーA16・CA6、エンテロウイルス71などのウイルス感染が原因で起こる感染症です。ウイルスにまだ免疫のない4歳までの幼児に多く見られ、2歳以下が患者の半数を占めます。[1]
子ども同士の濃厚な接触のある保育園や幼稚園での集団感染が多く、例年6~8月に流行することから、ヘルパンギーナやプール熱とともに「子どもの三大夏風邪」の一つとされています。
2024年は手足口病が大流行!
2024年の夏は、この手足口病が大流行しており様々な地域で警戒が呼びかけられています。
1医療機関あたり平均報告数が5人を超えると警報レベルとされるなかで、2024年第28週(7月8日~14日)における感染状況は1医療機関あたり13.34人にのぼります。昨年の同じ時期は1.21人であったため、大幅に感染者が増加しています。[2]
なお、手足口病は法律で小児科定点対象疾患5類感染症に定められており、流行の状況などは都道府県単位で確認することが可能です。
手足口病の症状や経過

手足口病はウイルスに感染してもすぐには発症せず、症状が現われるまで3~5日の潜伏期間があります。主な症状として、病名のとおり、口の中や手のひら、足の裏などに直径2~3mmの水疱(水ぶくれ)ができるのが特徴です。時には肘や膝、おしりなどにできる場合もあります。かさぶたはできず、3~7日で消失していく場合がほとんどです。発熱は患者さんの約1/3に見られるものの、38℃以下の軽度な場合が多いとされています。[1]
ただし、ごくまれに髄膜炎や脳炎、心筋炎などの重い合併症を引き起こすこともあるため、感染後は経過をよく観察し、高熱や2日以上続く微熱、嘔吐、頭痛などの症状が見られる場合にはすぐに医療機関を受診するようにしましょう。[3]
手足口病とヘルパンギーナとの違い
手足口病と似た症状が起こる病気として、ヘルパンギーナがあげられます。手足口病と同様に夏場に多く、同じウイルスの仲間から感染しますが、ヘルパンギーナは主に口の中に1~2㎜ほどの小さな水疱が現われるのが特徴です。またのどの痛みや38~40℃の高熱が出る場合も多く、時に熱性けいれんも引き起こすこともあります。[3]
手足口病の感染経路
手足口病は、飛沫感染・接触感染・糞口感染の3つの経路から感染すると考えられています。
- 飛沫感染
- 感染者の咳やくしゃみでウイルスを含んだ飛沫が飛び散り、その飛沫を吸い込むことで感染します。

- 接触感染
- ドアノブや手すりなどに付着した飛沫と手が接触し、その手を介してウイルスを取り込むことで感染します。

- 糞口感染
- 感染者の便が何らかの形で口に入ることで感染します。例えばお母さんが、感染した赤ちゃんのおむつ替えの後に手をよく洗わなかった場合などに起こりやすくなります。

手足口病に大人がうつる確率は?
すでに子供の頃にウイルスの感染を受けている大人が手足口病を発症することはあまり多くありません。しかし、発症した場合には小児の場合よりも重症化しやすい傾向があるために注意が必要です。
手足口病で保育園や会社は休まないといけないの?
学校保健法では、手足口病の感染による登園・登校の停止期間などは定められていません。解熱して本人が元気であれば、休む必要はなく、大人の場合も同様です。
ただし、園によっては感染拡大を防ぐために、個別に停止期間を設定している場合もあるため、一度確認することが大切です。
手足口病の治療法
手足口病には特別な治療法はありません。ウイルスが原因であるため、細菌感染の治療薬である抗生物質は効果がなく、また基本的には症状は軽いために解熱剤も必要ありません。水疱にかゆみがともなう場合には、抗ヒスタミン薬の塗り薬を塗布する場合があります。
手足口病には十分な休養と水分補給が一番の治療です。口の中に水疱ができて食事が摂りにくいときは、刺激の少ない流動食を利用すると良いでしょう。
手足口病の予防法
手足口病には有効な治療薬やワクチンがないため、日頃から以下の予防を心がけましょう。
- 手洗い・うがい・マスク着用を徹底する
- 基本的な感染予防です。手洗いは、食事をする前やトイレ後・おむつ替えをした後は、特に入念に行いましょう。

- タオルや食器などの共用は避ける
- ウイルスが付着している可能性があります。個人専用のものを用意したり、タオルはペーパータオルなどを利用したりすると良いでしょう。なお、手足口病のウイルスにはアルコール消毒剤が効きにくいことから、食器やおもちゃなどを消毒する際には希釈した塩素系漂白剤が有効です。

- 排泄物は適切に処理する
- 手足口病のウイルスは症状が消失しても比較的長い間糞便に排出されます。おむつを取り替えた後は適切な方法ですぐに処理しましょう。

手足口病について正しい知識を持って対策をしよう!
手足口病は子どもだけでなく大人も感染する病気です。多くは軽症で自然に治癒しますが、まれに重症化する場合もあるため注意が必要です。「手足口病かな?」と思ったら、子どもの場合は小児科、大人の場合は皮膚科・内科を早めに受診するようにしましょう。
【参考文献】
【監修】
株式会社Officeファーマヘルス