森田内科・胃腸内科のミッション
地域医療に貢献して、人を幸せにする。)
人:患者さん、チームの仲間、大切な家族と自分自身
高槻市城南町にある、胃カメラ・大腸カメラから一般内科まで幅広い診療を行うクリニック、森田内科・胃腸内科のブログです。
今月の雑感:見えていない!?
聖書の中に「見えても見ず、聞こえても聞かず、理解できない」(マタイ13章13節)という有名な聖句があります。同じものを見たり、聞いたりしても、それを見る人、聞く人の知識、感性や人間性により、見え方や聞こえ方が違うということです。
中学生の時に美術の教科書でミレーの「落穂拾い」をみました。その時は「のどかな田舎の農作業風景」という印象しか持ちませんでした。大人になり、美術館でこの絵と再会した時、「落穂拾い」の解説を読んで、ミレーが貧窮のどん底にあり、一時は自殺も考えたという、そういう時期に描かれた作品であるということ。「落穂拾い」とは、刈り取りの終わった畑に落ちている糧を一粒一粒拾っていく、最も貧しい農民が行うつらい労働であり、背景に裕福な農民が多くの収穫物を抱えて畑から去っていく姿が描かれていることを知りました。また、「落穂拾い」は聖書に由来する習慣であり、聖書の中に「穀物を収穫するときは、畑の隅まで刈り尽くしてはならない。収穫後の落穂を拾い集めてはならない。…これらは貧しい者のために残しておかねばならない。」と、書かれてあります。
知識や感性が未熟な時「のどかな田舎の農作業の風景画」に見えた絵は、実は「奥深い格差社会の風刺絵」であり、悲哀に満ちた絵であったわけです。
私達は、同じものを見たり聞いたりしても、そのものに対する解釈が異なる時があります。その時は、違う目線、特に相手の目線に立って考えると、より理解が深まると言われています。この文章を読んだ方々も、いろいろな感想を持つと思います。お互い、ありのままに見る目、聞く耳を持てるように頑張りましょう!

