月別アーカイブ:2020年4月

エコーで診る四十肩

私どものクリニックには、からだのあちこちが痛くて仕方のない方がよく訪れてくださいます。外傷や年齢に伴う骨や筋肉の変化にともない、様々な症状をお伺いします。


体の痛みの中で最もポピュラーなものの一つに肩の痛みがあります。
おそらく人生の中で一度は、すべての人が体験するのでないかと思うのが、いわゆる四十肩、五十肩というものではないでしょうか。

私自身、40台半ばに差し掛かるころにある日突然肩が痛くなって肩より上に腕があげられなくなったことがありました。その当時は毎日大きな手術をしておりましたので、腕が上がらないことは大変困ったことでした。当時は専門のDrに相談しても、基本的に運動療法であると指導されましたので、痛みに耐えながら教えていただいた運動を繰り返しておりました。

しばらくすると嘘のように痛みが消えたので大変驚いたのを覚えています。ただ、そのあとに肩の運動制限が残っていることはあまり意識しませんでした。今でも肩の運動制限(可動域制限)は残り、十分に腕を回すことはできませんし、帯むすびなども苦手です。そういうものだと思っていましたが、ハイドロリリースの治療を通じて四十肩・五十肩のケアに触れてみると全く違う世界はあることに驚きました。

一般に四十肩・五十肩で語られてしまう肩の痛みを伴う運動制限ですが中身は結構多彩です。

従来のX線のみの診断だと石灰沈着性腱板炎と変形性肩関節症しか診断できませんが、超音波検査を用いると、骨ではない軟部組織の異常である腱板断裂、上腕二頭筋長頭腱炎、肩峰下滑液包炎、腱板疎部炎などの障害を認知することが可能になります。
これだけある肩の障害にに対して、四十肩五十肩でのくくりならば画一的な治療しかできません。

当院では、以上のことから、診断にはX線と超音波を併用し、超音波ガイドによる注射療法と、薬物療法、物理療法を同時に行っています。

以前のハイドロリリースの項でも申し上げましたが、超音波診断装置(エコー)を用いることは、注射薬を入れたい場所に入れることができるという意味で従来のランドマーク法をはるかにしのぐ方法です。

また、ランドマーク法では到達しにくい、微妙な構造物へのターゲッティングも可能で、関節内注入だけでなく、腱鞘や靭帯などに必要なだけ注入できるメリットは非常に大きいものです。

上記の多彩な疾患に対しても、それぞれに必要な治療部位を選択して注射を行います。

非常に多くの人が人生の過程で経験する四十肩・五十肩を的確な治療でできるだけ早く軽快させ、より長く肩の痛みの少ない人生を送っていただきたいと思います。
肩の治療は、診療時間内であればいつでも施行いたしますので、ご相談ください。

血管エコーと心エコーができるようになりました。毎月第2土曜日と第3火曜日の午前中です。

みなさま。ご無沙汰しております。院長の古山裕章です。
ちまたはコロナ一色で本当に息が詰まる毎日ですね。当院でも狭いスペースながら三密を避けるべく、いろいろと取り組んでいますので安心して受診なさってください。
さて、今回は当院の特色であります超音波診断装置(エコー)をつかった検査のお話です。
開院当初は前医と同じく、月一回不定期の超音波検査の日程でしか、検査予定をご提案できず何かとご不自由をおかけしたことと思います。開業以来、これまでの知己を通じて様々な方面へ打診しておりましたがようやくお二人の協力を得て日にち固定での検査の提供が可能になりましたことをお伝えします。どちらも私が以前勤務しておりました天理よろづ相談所病院超音波検査部門の関係者の方です。お一人は病院の検査部門から医療技術学校に移られ長年、技術者の指導に当たられていました。もうお一方は、病院付設の天理医療技術学校卒業の方で奈良県下の公立病院で長年検査部門の責任者をなさっていた方です。どちらも非常に高い技術力をお持ちでご協力いただけるのは大変な幸せと存じております。また、高度な技術力に基づいた医療を地域の皆様のお届けできる機会に恵まれましたことも大変喜ばしく思います。

心臓弁の機能や動き、心臓の壁の運動能力、心臓周囲の状況を見て簡便に心臓機能を把握するための心臓エコー、大動脈や頸動脈、足の動脈を観察して動脈硬化による危険予測を行う動脈エコー(血管エコー)、足のむくみの原因になる足の静脈のつまり(下肢静脈血栓)の診断や、静脈瘤の診断を行うための静脈エコー(血管エコー)をはじめとして、腹部の消化器、泌尿器に対するエコー、甲状腺エコーなどが可能になります。
患者さんのそばにいるプライマリケアの医療機関としては大変恵まれた検査状況になると思います。皆様の健康管理のためぜひご利用ください。
今後は、多彩なエコー検査を利用した、人間ドックもご提案申し上げようと考えております。
院長自身は外来診察で聴診器のようにエコーを使用しています。いつも診察室のベッドの横にHS-2を置いて、腹痛の方の腹部消化器や泌尿器のチェックをエコーで、また肩関節、膝関節の関節内注射はもとよりその機能の観察や疼痛部位への確実な薬液の到達をきたすためそれこそ一日中エコーを使っています。
被爆のない取り扱いの良い超音波診断装置(エコー)はふるやまクリニックのもう一人の重要なパートナーです。エコーを用いた診断から治療までのクイックな流れを感じていただければ幸いです。