「前に骨密度を測ったから大丈夫」
「骨密度は、それほど低くなかった」
「薬を飲んでいるから、もう心配ない」
そう思っている方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、骨密度は骨粗しょう症を調べるうえで大切な検査です。
しかし、骨折の危険は、骨密度の数字だけでは決まりません。
骨密度がそれほど低くなくても、転びやすさや筋力低下、持病、過去の骨折などが重なると、骨折の危険が高くなることがあります。
骨折は「骨の弱さ」だけで起こるものではありません
骨折が起こる背景には、大きく分けて二つの問題があります。
一つは、骨粗しょう症などによって骨そのものが弱くなること。
もう一つは、つまずきやふらつき、筋力低下などによって転倒しやすくなることです。
つまり、骨折を防ぐためには、
- 骨を強くする
- 転びにくい体をつくる
- 転倒につながる原因を見つける
という三つの視点が必要です。
骨密度だけを確認しても、筋力や歩き方、転びやすさを見落としていれば、骨折の危険を十分に評価できないことがあります。
過去の骨折は、重要なサインです
「昔、転んで手首を折ったことがある」
「背骨の圧迫骨折を指摘された」
「太ももの付け根を骨折して手術を受けた」
こうした骨折歴は、今後の骨折リスクを考えるうえで重要です。
特に、軽い転倒や日常の動作で起こった骨折は、骨が弱くなっているサインである可能性があります。
一度骨折した方は、その後に別の場所を骨折する危険が高くなります。
以前の骨折が治ったからといって、骨折の問題がすべて終わったわけではありません。
骨折後こそ、次の骨折を防ぐための確認と治療が必要です。
転びやすくなった方も注意が必要です
最近、次のような変化はありませんか。
- 段差のない場所でつまずく
- 立ち上がるときにふらつく
- 歩幅が小さくなった
- 手すりを使うことが増えた
- 片足で立ちにくくなった
- 外出する機会が減った
- 足の力が落ちたと感じる
こうした変化は、単なる年齢のせいとは限りません。
膝や腰の痛み、足の筋力低下、神経の病気、血圧の変動、脱水、糖尿病など、さまざまな原因が関係していることがあります。
転倒を防ぐためには、骨だけでなく、歩く力や全身の状態を確認することが大切です。
持病やお薬も骨折リスクに関係します
骨折の危険には、持病や服用しているお薬も関係します。
特に、
- 糖尿病
- 腎臓病
- 関節リウマチ
- 胃の手術後
- 長期間のステロイド治療
- 体重減少
- 食事量の低下
- 運動不足
などがある方は、骨密度の数字だけでは判断できない場合があります。
また、眠気やふらつきを起こしやすいお薬を服用している場合には、転倒にも注意が必要です。
そのため、骨折予防では、骨密度だけを見るのではなく、持病や服薬状況まで含めた確認が重要です。
当院では、骨折リスクをまとめて確認します
ふるやまクリニックでは、骨密度を測るだけで終わるのではなく、
- 過去の骨折歴
- 転倒やつまずきの有無
- 身長や姿勢の変化
- 筋力や歩き方
- 膝や腰の痛み
- 持病
- 服用しているお薬
まで確認し、一人ひとりの骨折リスクを考えます。
必要に応じて、DXA法による骨密度測定やレントゲン検査を行い、骨の状態に応じた治療を検討します。
また、薬による治療だけでなく、転倒を防ぐためのリハビリや、筋力とバランスを保つための運動も大切にしています。
整形外科・内科・リハビリテーション科が連携し、骨と歩く力の両方から骨折予防に取り組みます。
骨折予防は、検査を受けて終わりではありません
骨密度検査は、骨折予防の入り口です。
しかし、
「検査を受けた」
「数字を聞いた」
「薬をもらった」
だけで安心するのではなく、その後も治療を続け、筋力や歩行、転倒リスクを確認していくことが大切です。
骨粗しょう症の治療は、長く続けてこそ効果が期待できます。
途中で通院や治療をやめてしまうと、知らないうちに骨が弱くなっていることもあります。
折れる前に見つけ、折れた後は次を折らせない
当院が目指しているのは、骨密度の数字を改善することだけではありません。
最初の骨折を防ぐこと。
すでに骨折した方には、次の骨折を起こさせないこと。
そして、できるだけ長く自分の足で歩き続けられるようにすることです。
これが、当院が今後推進していく「骨折ゼロプロジェクト」の根本的な考え方です。
骨密度を測ったことがある方も、最近転びやすくなった方、過去に骨折したことがある方は、一度、骨折リスク全体を確認してみましょう。
ふるやまクリニック
整形外科・内科・リハビリテーション科
近鉄南大阪線 高鷲駅徒歩1分





