「以前より家族について歩けなくなった」
「横断歩道を渡るのが少し不安になった」
「最近、歩幅が小さくなった気がする」
こうした変化を感じても、多くの方は「もう歳だから」と考えてしまいます。
確かに、歳を重ねると筋力や身体の働きは少しずつ変化していきます。
しかし、歩く速さが遅くなった理由を、年齢だけのせいにしないことも大切です。
「歩く」ためには、足の筋肉だけでは足りません
私たちは何気なく歩いていますが、歩くという動作には足の筋肉だけが関わっているわけではありません。
膝や股関節、腰を動かしながら身体のバランスを取り、一歩ずつ前へ進んでいます。
そのため、
- 膝や腰が痛い
- 足の力が落ちた
- 身体がふらつく
- 足の感覚に違和感がある
- 立ち上がるとふらっとする
といったことがあると、歩き方や歩く速さに影響することがあります。
こんな変化を「歳だから」で終わらせていませんか?
以前と比べて、
- 歩幅が狭くなった
- 歩く速さがゆっくりになった
- つまずくことが増えた
- 椅子から手を使わないと立ちにくい
- 階段がつらくなった
- 歩いているとふらつく
- 膝や腰が痛む
といった変化はないでしょうか。
特に、お盆に久しぶりに会ったご家族から、
「歩くの、遅くなったね」
と言われた方は、ご自身では気づかなかった変化が起きているかもしれません。
「運動しなければ」と焦らないことも大切です
足腰が弱ったと感じると、
「毎日歩かなければ」
「筋トレを始めよう」
と考える方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、身体を動かすことは大切です。
ただし、痛みやふらつきがある場合は、原因を確かめないまま急に運動量を増やすことが適さない場合もあります。
特に、夏の間あまり動いていなかった方が、涼しくなった途端に以前と同じペースで歩き始めるときには注意が必要です。
転倒を「ただ転んだだけ」で終わらせないために
歩幅が狭くなったり、つまずきやふらつきが増えたりすると、転びやすくなることがあります。
さらに、骨が弱くなっている方では、転倒をきっかけに太ももの付け根や背骨などを骨折してしまうこともあります。
だからこそ、目標は単に「たくさん歩くこと」ではありません。
「安全に、自分の足で歩き続けること」
が大切です。
夏の間に足腰がどう変化したのかを確認することは、秋からの転倒や骨折を防ぐための第一歩にもなります。
当院では、まず「なぜ歩きにくいのか」を確認します
歩き方に変化があるからといって、すべての方に最初から運動やリハビリをおすすめするわけではありません。
診察では、
- 痛みがある場所
- 足腰の筋力
- 立ち上がりの状態
- 歩き方やふらつき
- 最近転んだことがないか
- 今飲んでいるお薬や持病
などを確認します。
必要に応じてレントゲンや骨の状態を調べる検査なども行います。
また、ふらつきには足腰だけではなく、血圧の変化や脱水、お薬などが関係することもあります。
当院では整形外科だけでなく内科の面からも身体の状態を確認し、**「なぜ歩きにくくなったのか」**を考えていきます。
筋肉の力の問題なのか。
膝や腰が関係しているのか。
骨の状態を確認した方がよいのか。
それとも別の原因が隠れているのか。
まず今の状態を把握してから、次に何をすればよいかを一緒に考えることが大切です。
秋になって運動を始める、その前に
もうすぐ暑さがやわらぎ、外へ出やすい季節になります。
散歩を再開したり、買い物や旅行へ出かけたりする機会も増えてくるでしょう。
だからこそ今、
「夏前と同じように歩けているだろうか」
と一度考えてみてください。
歩くのが遅くなった。
歩幅が小さくなった。
立ち上がりにくくなった。
つまずくようになった。
家族から歩き方の変化を指摘された。
そんなサインがあれば、「歳だから仕方ない」と決めつけず、一度身体の状態を確認してみることをおすすめします。
秋になって運動を始める前に、今の足腰を確認する。
それが、これからも安心して自分の足で歩き続けるための第一歩です。

【受診をご検討の方へ】
ふるやまクリニックでは、整形外科・内科・リハビリテーション科が連携しています
