日別アーカイブ:2026年9月28日

肩・腕・脚の痛みやしびれ、原因はひとつではありません

タイトル

肩こりのような痛み、腕や指先のしびれ、お尻から脚にかけての痛み。首や腰の神経、脚の血流、帯状疱疹など、原因はさまざまです。ふるやまクリニックが、診察で伺うことや受診の目安、すぐに救急受診が必要な症状をお伝えします。


「肩こりやと思っていたら、腕まで痛くなってきた」
「指先がジンジンする」
「お尻から脚にかけて、ビリビリ痛む」

こうした症状で受診される方は、少なくありません。

「しびれ」というと、正座のあとの感覚を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれども、神経が関係する症状には、感覚が鈍くなるだけでなく、「電気が走るよう」「焼けるように痛い」と感じるものもあります。

「痛み」なのか「しびれ」なのか、ご自身で区別できなくても大丈夫です。
感じていることを、そのままお聞かせください。

肩こりや腕の痛みに、首の神経が関係していることも

肩から腕、手にかけての痛みやしびれは、首のところで神経が圧迫されたり、刺激されたりして起こることがあります。代表的なものが「頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」です。

初めは、肩こりのような痛みとして感じられ、区別が難しいこともあります。

「首を動かすと腕まで響く」「手にも症状が広がってきた」――こうした変化は、原因を考える大切な手がかりになります。

また、神経が影響を受ける場所は首だけではありません。

  • 肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん):肘の内側を通る神経が圧迫され、小指や薬指の小指側にしびれが出ることがあります。
  • 胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん):首から胸元にかけて神経や血管が圧迫され、腕や手に痛み・しびれが出ることがあります。

どの指に症状が出ているか、腕の位置や姿勢で症状が変わるかなどを確かめながら、原因を整理していきます。

お尻から脚の痛み・しびれも、原因はさまざま

お尻から脚にかけて広がる痛みやしびれは、「坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)」と呼ばれることがあります。これは特定の病名ではなく、症状をあらわす言葉です。

背景には、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などによる神経の圧迫があります。また、腰だけでなく、お尻の周辺などで神経が圧迫されて起こることもあります。

ただし、脚の痛みやしびれが、すべて坐骨神経痛というわけではありません。

例えば、脚の動脈が狭くなり、血流が悪くなることで、歩くと痛みが出て、休むと軽くなることがあります。こうした症状は腰部脊柱管狭窄症でもみられるため、「休むとまた歩ける」という特徴だけでは区別できません。

また、糖尿病に伴う神経障害では、両足の先にしびれや感覚の鈍さ、焼けるような痛みが出ることがあります。

歩くと脚がつらくなり、買い物や外出を控えるようになると、暮らしにも影響します。これからも自分の足で歩くために、「脚のしびれ=腰が原因」と決めつけず、神経と血管の両方に目を向けることが大切です。

皮膚のピリピリした痛み――帯状疱疹のこともあります

帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、赤みや水ぶくれより先に、ピリピリ・チクチクした痛みが出ることがあります。

発疹がまだ出ていない段階や、わずかしか出ていない段階でも、強く痛むことがあります。

「体の左右どちらか片側に痛みが続く」「服がこすれるだけで痛い」といった症状も、手がかりのひとつです。

ただし、痛みだけの段階では判断が難しいこともあります。受診後に赤いぶつぶつや水ぶくれが出てきたら、「少しだけやから」と様子を見ずに、早めにお知らせください。

診察でお聞きすること

原因や治療方針を考えるために、次のようなことをお伺いします。

  1. いつから・どこに症状があるか
    片側か両側か、どの指や脚のどのあたりか、など。
  2. どんな感じか
    ビリビリする、焼けるように痛い、感覚が鈍い、など。
  3. 何をすると変わるか
    首や腕を動かす、姿勢を変える、歩く、休む、など。
  4. 力の入り具合はどうか
    物を落とす、つまずきやすい、力が入りにくい、など。
  5. 暮らしや仕事にどれほど影響しているか
    眠れない、家事がつらい、仕事に支障がある、など。
  6. 皮膚に変化がないか
    赤み、発疹、水ぶくれがある、など。

上手に説明しようとしなくて大丈夫です。「このへんが、こんなふうにつらいんです」とお話しいただくことが、診察の第一歩です。

すぐに救急受診が必要な症状

次のような症状があるときは、当院の診療時間を待たずに対応してください。症状がすべてそろうとは限りません。

▶ 突然、片側の手足がしびれる・力が入らないとき

顔のゆがみ、言葉の出にくさ、ろれつが回らないといった症状も、脳卒中のサインです。これらの症状が突然起きた場合は、すぐに119番へ連絡してください。

▶ 腰や脚の症状に、排尿や股のまわりの異常が加わったとき

急に尿が出にくくなった、尿が漏れるようになった、股のまわりの感覚が鈍くなった場合は、馬尾(ばび)症候群などの可能性があります。脚の力が急に弱くなった場合も含め、至急、救急病院を受診してください。

▶ 急に手足が強く痛み、冷たくなったり、色が白くなったりしたとき

急に血流が途絶えている可能性があります。しびれや動かしにくさを伴う場合もあり、すぐに119番へ連絡してください。

がまんを続けず、ご相談ください

痛みやしびれが長引く、範囲が広がってきた、家事や仕事がつらくなった――そう感じたら、がまんせずにご相談ください。力の入りにくさが出てきた場合は、早めの受診が大切です。

当院では、問診と診察、必要な検査をもとに原因を探り、状態に応じて、お薬による治療や理学療法士によるリハビリテーションなどをご提案します。専門的な検査や治療が必要な場合は、適切な医療機関へご紹介します。

痛みやしびれを和らげることに加え、歩くことや日々の動作を保つことも大切にしています。

次回は、痛みやしびれで受診されたときに行う「検査と治療」について、詳しくお伝えします。